装置概要

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序論

半導体用シリコンウェーハの中で最も付加価値が高いのはエピタキシャルウェーハです。近年チップの微細化が進みますますその需要が高まっています。

エピタキシャルウェーハはエピタキシャル装置内に置かれたシリコンウェーハを加熱し、さらにシリコンソースガスを導入し、数ミクロン(MOS系)或いは数十ミクロン以上(DISCRETE系)のシリコン被膜を付けたものです。

最も使用量の多いシリコンソースガスにトリクロロシラン(TCS,常温で液体)があります。弊社開発のトリクロロシラン気化供給装置は従来の気化供給装置の欠点を補う優れた装置です。

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目的

PGMは、従来のTCS/H2供給方法であるバブリング方式に対して、下記を目的に開発されました。

  1. 安全性の向上
    • 装置内に滞留するTCS(トリクロロシラン、危険物3類2種 指定数量50kg)が5kg以下
  2. 品質の向上
    • 濃度安定性 spec<0.2%、typ.<0.1% Epi厚さ制御が高品位
  3. TCS発生量UP
    • バブリング方式と比べて高濃度・高流量で連続気化供給可能
  4. 保守性・操作性の向上
    • PGM稼働後は停止を必要とする不具合が起こりにくい
    • 濃度変更の必要性があった場合、10分程で変更可能
  5. 経済性
    • 連続運転 装置は安定稼働する
    • TCSの節約 Epi成長前ベント時間を短くできる
    • スループット ダミーランを必要とせず、Epi成長1枚目から所定濃度のTCS/H2が得られる
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性能
Model PGM
# of Epi chamber3 ch
Flow / ch~18g TCS/min
Concentration range18~32%
Pressure range0.1~0.17Mpa(G)
Conc. Div.±0.2%
Product Size  H/E Lack SizeW600xD600xH2100  W350xD600xH800
PricePlease contact the sales company…
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原理

主に蒸発器と凝縮器で構成されるPGMは次の動作・原理で動作します。
PGMが調整するTCS/H2におけるTCSの濃度は次式、

で説明されます。
即ち、濃度(%)を一定にするために①TCS分圧、②全圧 ともに一定にすることを考えます。


【TCS分圧を一定にする】
TCSの分圧は飽和状態では蒸気圧と同意です。 TCS/H2気化供給方式において、蒸発器で所定量以上のTCSを気化させ、蒸発器より低い温度で設定された凝縮器で凝縮します。TCSは凝縮温度で飽和蒸気圧となります。
物質の蒸気圧は温度の関数ですから、温度が一定であれば蒸気圧一定となり上式の分子部分が一定となります。
【全圧を一定にする】
PGMで調整されたTCS/H2はEpi装置がEpi成長を始めるとPGM内圧が下がろうとしますが、この圧力を検出し、高速でフィードバックすることで系内圧力、即ちを一定にすることが可能です。即ち上式の分母部分が一定となります。


以上のように、PGMは系内の圧力を高レスポンスで精密に制御する機構と、凝縮器の温度を精密に制御する機構を備えることでTCS/H2濃度を一定とします。

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安全性(日本法規)
  • 危険物取締法
    滞留するトリクロロシラン(TCS: 危険物3類2種 指定数量50kg)が5kgで運用。
  • 労働安全衛生法(圧力容器)
      P: 圧力(MPa) V: 内容積(m3)
容器(蒸発器)分類最高使用圧力と内容積による区分基準
(簡易)容器PV≦0.004 (若しくは胴内径200mm以下且つ胴長1000mm以下或いは内容積0.04m3以下)
小型圧力容器PV≦0.02 (若しくは胴内径500mm以下且つ胴長1000mm以下 或いは内容積0.2m3以下)
第1種圧力容器PV>0.02
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構成
  • ガスユニット
    蒸発器、凝縮器、液面計等を収容。圧力制御用にセンサー、コントロールバルブ等を収容。
  • 制御ユニット
    PLCで自動制御。
    UIはタッチパネル。
    手動操作に加え、立上げ、立下げ工程は対話式自動制御。
  • チラーユニット
    蒸発器、凝縮器それぞれに熱媒体として所定の温度の不活性溶媒を循環(TCSが禁水性物質ゆえにピンホール等で熱媒体とTCSが混合しても安全性を維持するのが目的)
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販売

東横化学株式会社

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